ケアラー(家族などの無償の介護者)連盟   結成宣言

わたしたちの社会には、暮らしていくのに介護が必要な人がいます。

障がいをもつ人や病気やけがで療養中の人、支えが必要な高齢者などです。

そして、身体的・精神的・経済的な不安を抱え、将来の見通しをもてないまま、その人たちの介護をしている人がいます。

 

介護をしている人のなかには子どもや若者もいます。家庭や仕事に責任のある世代の人もいます。

ゆとりある時間がもてるはずの高齢者や、自分の身の回りを保つことで精一杯の超高齢者もいます。

なかには介護のためにやむなく仕事を辞めたり、学業をあきらめる介護者もいます。

 

介護者が自身の現在の生活や将来の人生を犠牲にしなければならないような介護が、ほんとうによい介護なのでしょうか?

介護を必要としている人は、自分のために、介護者が人生を犠牲にすることを望んでいるでしょうか?

 

だれもが「尊厳ある個人」として、その生き方を自己決定する「権利」をもっています。

身体的・精神的・経済的な負担のすべてを介護者自身に負わせてきた社会を変えなければなりません。

 

病気や障がいごとの縦割り介護を横につないで、介護をしている人、介護者を心配し何か役に立ちたいと考えている友人や隣人、 介護者の抱える問題を社会的に解決しようという志をもつ市民、専門家が「ケアラー」として手をつなぐことは、現在の介護者の支援だけでなく、 将来、介護者になるかもしれないすべての人々の未来に希望をもたらすはずです。

 

介護を必要としている人も介護者も、ともに自分の人生の主人公になれる共生の社会をつくることを目指して、「ケアラー連盟」を結成することをここに宣言します。

2010(平成22)年6月7日

ケアラー連盟設立よびかけ人一同

目的と基本姿勢

【目的】

一般社団法人日本ケアラー連盟は、介護をしている人、介護者を気遣う人、介護者の抱える問題を社会的に解決しようという志をもつ人が集い、 病気や障がいごとの縦割り介護を横につないで、「市民の共感と連帯の力がいかされる社会保障」に向けた改革を推し進め、ともに生きる社会をつくることを目的としています。

【基本姿勢】

一般社団法人日本ケアラー連盟は、4つの基本方針にたって活動します。

 

  1. 介護される人、する人の両当事者がともに尊重される
  2. 無理なく介護を続けることができる環境を醸成・整備する
  3. 介護者や社会参加を保障し、学業や就業や社交、地域での活動などを続けられるようにする
  4. 介護者の経験と、人びとの介護者への理解と配慮がともに活かされる社会(地域)をつくる

 

沿革

2010年7月 6日
 ケアラー(家族などの無償の介護者)連盟を発足
2010年11月21日
 ケアラー支援フォーラム「介護者を孤立から救うために。」を開催
2011年3月
 「家族(世帯)を中心とした多様な介護者の実態と必要な支援に関する調査研究」報告書を発行 (NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジンとの共同事業)
2011年6月28日
 「『ケアラー』の現状と『支援』のための提言」フォーラムを開催
2011年11月30日
 一般社団法人日本ケアラー連盟を設立
2012年3月
 「東日本大震災被災地のケアラー(家族など無償の介護者)の実態と今後のケアラー支援に関する調査研究」報告書を発行 (NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジンとの共同事業)
2012年6月27日
 ケアラー支援フォーラム「ケアラーの暮らしを地域で支える」を開催
2013年3月
 「多様な介護者を地域で支援するツールの検証および人材養成プログラムの開発等モデル実践に関する調査研究事業」報告書を発行
2013年6月16日
 ケアラー支援フォーラム「ケアラーを地域で支えるツールとしくみ」を開催
2013年10月6日
 「10代で家族のケアを担うということ~ヤングケアラーが語る介護と看取り」(市民発!!介護なんでも文化祭 内)を開催
2014年2月23日
 ヤングケアラーシンポジウム「介護を担う10代・20代の子どもたち」を開催
2014年7月23日 

 ケアラー支援フォーラム「ヤングケアラー支援の輪を広げよう」を開催
2014年8月8日
 ヤングケアラー研究会を設置
2014年10月18日
 「ヤングケアラー・若者ケアラーの体験から介護を語る『祖父を介護した19歳の』」(ケアフェス2014 内)を開催
2015年6月21日
 ケアラー支援フォーラム「それは、私だったかもしれない。介護殺人/ケアラーの人権/介護者支援」を開催

役員

役員は非常勤、無報酬で活動しています。
(2014年6月8日現在)
代表理事】

津止 正敏(立命館大学教授/男性介護研究会代表)
堀江 紀一(こころの健康政策構想実現会議共同代表/NPO法人世田谷さくら会理事)
堀越 栄子(日本女子大学教授/NPO法人さいたまNPOセンター理事)
牧野 史子(NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジン理事長)

【理事】
岡部 謙治(公益財団法人地方自治総合研究所理事長)
児玉 真美(フリーライター)
東  一邦(NPO法人さいたまNPOセンター理事)
中島 圭子(ケースワーカー、メンタルケア心理士)
中村 健治(北海道社会福祉協議会)
松澤 明美(茨城キリスト教大学准教授)
村山 紀子(千葉大学医学部付属病院)
山口 麻衣(ルーテル学院大学教授)
湯原 悦子(日本福祉大学准教授)
渡辺 道代(東洋大学准教授/NPO法人介護者サポートネットワークセンター・アラジン副理事長)

【監事】

菅原 敏夫(公益財団法人地方自治総合研究所)